■F-4 トルネード


形式:共鳴管材質:15mm 厚シナ合板
カット:サウンドプラザ井田/米屋材木店
外形寸法:300×2230×400mm(幅/高さ/奥行き)
共鳴管断面積:195〜648cu(擬似テーパー)
再生周波数帯域:25Hz〜35kHz
出力音圧レベル:102dB
使用ユニット(1ch当り):フォステクス「FWE208N」×2フォステクス「FE208ES」フォステクス「T90A」
コンデンサ:フォステクス「UΣ0.47」コイル:トリテック「10mHエポキシモールド」
ターミナル:ヒノオーディオ「T100S」スタビライズドウェイト:TGメタル「FF-02」

 設計、2008年4月。諸事情により中断し(笑)、2年2ヶ月あまり経った2010年7月17日早朝、完成しました。

 設計の動機は、ハイカノンの占有床面積をほとんど増やさず、サブウーファーで中低音を補強したいと思ったことです。それまで、映画はハイカノンとモアイのウーファー部を使用して鑑賞していました。

 しかし、プロジェクタを導入してからというもの、物足りなさを感じてきたのです。モアイのウーファー部は40Hzまでの再生。僕のシステムに30Hzを付加できたら。他に今まで共鳴管を考えてきた中で実験してみたいことが重なり、サブウーファー込みの共鳴管が誕生したのです。

 今回、新しい技術を導入。NC切削されたMDF積層で、音道折り返し部の曲面を形成しました。また、三角材で音道断面積をコントロールしています。

 構造上、ウーファーのハイカット用コイルが内蔵できないため、外付けにしてあります。トリテックのエポキシモールドコイルを初めて使用しましたが、しっかりしてますね。

 FE208ESとFW208Nは設計段階で予想した通り、3dBほどレベルが合わず、バイアンプで合わせています。専用端子を設けておいてよかったです。

 肝心の音ですが、共鳴管独特の圧倒的Dレンジ、豊かさ、ボーカルの伸びを維持しつつ、低音はほとんど暴力じみた圧力で襲い掛かります。ネーミングはその音の印象から取っています。共鳴管の癖(ボーボーとしたり)がほとんど感じられないのは、構造と1/3のところに別のユニット(ウーファー)を設置したおかげでしょうか?

 超低音が含まれたソフトを再生すると、ドキッとして冷や汗が出ますね。ここまでとは思いませんでした。怖い位です。僕の部屋には完全にオーバークォリティなのでは、と思ったり。

 失敗を覚悟で挑んだ新共鳴管ですが、予想以上の成功作となりました。

 設計はこちら

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