イルマーレの比較

韓国版

日本版
 僕が、「猟奇的な彼女」同様大好きな韓国映画イルマーレ。いつものように韓国版を取り寄せて「本国版の良さ」を体験しようとしたのですが、画質は1:2で日本版の勝ちでした。まず同一PC、再生ソフト、画像ソフトを使っての画面です。共に「オリジナル収録サイズ(720×480)」で取り込みました。↓

日本版:リージョン2/日本語字幕あり


韓国版:リージョン3/字幕は英語のみ
 気付かれたでしょうか?日本版の画面がざらついた画面なのに対し、韓国版は滑らかで、ディティールがはっきりしています。が、それ以外は全て日本版のほうが良いのです!

 日本版は色調が正しいのに対し、韓国版は全体に色調が青く、まるで「北野・ブルー」のようです。(笑)更に!これが1番問題なのですが、韓国版は逆スクィーズ収録されているのですっ!!!

 スクィーズ収録というのは、720×480のサイズいっぱいに映像を縦に引き伸ばして収録→16:9のTVで横に引き伸ばさせる方式で、走査線を無駄なく使えるので、画質に有利です。日本版は若干スクィーズ収録されています。4:3のTVで再生すると上下に黒い帯が入り(状態はレターボックス。プレイヤーが黒い帯を足すのです。)ます。

 ところが韓国版は、720×480のサイズにやや横に引き伸ばした映像を、黒い帯ごと収録してしまっているのです。これを4:3のTVでレターボックス再生すると上下に更に黒い帯が入り、映像は横に伸びたままです。嫌な状態ですね。(泣)

 ということで、韓国版は以下の設定をしないと正しい比率で再生できないことが判りました。

・16:9のTVで再生するとき、プレイヤーの設定→レターボックス、またはパン・スキャン
上下に黒い帯が入り、画面の比率も正しくなる。

・4:3のTVで再生するとき、プレイヤーの設定→ワイド
上下に黒い帯が入り、画面の比率も正しくなるが、左右が切れる。

 つまり通常の設定と逆にしないといけません。非常に面倒です。これは韓国の方も混乱したと思いますよ。残念な出来です。ところどころスクィーズでなくなりますし、オーサリングを失敗しているとしか思えません。

 評価に音質も入れると、韓国版の方が圧倒的に音場感、抜けがよく、厚みもあるので、2:2で同点になります。複雑な心境です。やはりがっかりした気分の方が大きいですね。

03/09/16
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