猟奇的な彼女」のDVD画面の比較

韓国版

日本版
 僕が持っている韓国版はディレクターズカット版、日本版が日本劇場公開版です。両者はシーンの有無、挿入歌、エンディングテーマのタイミングが違います。見終わったあとの感じも違うと思います。僕は日本劇場公開を先に見たので、韓国版を初めて見たときは非常に違和感がありました。エンディングでジーンとくる感じが少なく、残念だったのです。が、シーンの追加により場面ごとの厚みが増していて、ラストへ向かう頃には日本版よりも感情移入していました。画質も違っていましたので、「シュリ」同様、同一のPC、再生ソフト、シーン、画像加工ソフトを使った比較を紹介します。
まずは冒頭のシーン。
ともにスクィーズ収録でしたので、縦横比を修正してあります。

JP版

KR版

コントラストとトリミング量の違いが判ると思います。
韓国版の方がトリミングが少なく、コントラストのレンジが広いです。
土と緑を見ていただくと判りますが、発色も良いです。
日本版は引き締まった画面に見えますが、実のところ、黒つぶれをおこしています。
韓国版は樹のディティールが良く見えます。
ここはIruyong駅とありましたが、僕はどこにあるのか判らないです。(笑)


JP版

KR版

地面と樹のディティールを見てください。


JP版

KR版

見所は肌の質感ですか?(笑)


地下鉄1号線(正確にいうとソウル駅から名称が違うみたいですが)の
「新道林(Shindorim)駅」です。
地下鉄2号線との乗り換え駅ですね。

JP版

KR版

やはり発色とコントラストに目が行きますね。
ここで「キョヌ」は「彼女」と出会います。
12駅目の富平(Pupyong)駅で下車します。
「彼女」はこの1号線の中洞(Chungdong)〜松内(Songnae)駅の間で
若者に席を譲らせています。


有名なシーンです。わざわざ事件のあった富平駅で待ち合わせ。(笑)

JP版

KR版

韓国語で「やぁっ!の、ちゅぐれ?」といってます。
「やぁ!」は非常にぞんざいな呼びかけの言葉で、普通韓国女性は使いません。
「なぁ、あんた殺されたいの?」くらいのニュアンスでしょうか?(笑)


JP版

KR版

韓国語で「こぴましょ!」といってます。
「こぴ」はコーヒーの事で、「コーヒーにしなよ!」くらいのニュアンスでしょうか?


JP版

KR版

終盤の彼女です。


 シュリほどではないですが、韓国版の方が若干画質はいいようです。もっとも、韓国版は本編だけで1枚のディスク、特典で1枚と2枚組みなのに対して、日本版は特典込みで1枚というハンデを考えるとかなり良くやっているのではないでしょうか。この映画は予備知識なしでも十分楽しめますが、韓国の風俗を少しばかり知っていると10倍くらい楽しめると思います。

 例えば
・国民全員が身分証明書を持っている(住民登録書)
・脱走兵事件は特異な事でない(2年2ヶ月の兵役に耐え切れずに脱走者が発生しています。その場合、部隊全員で捜索)
・目上、目下がはっきりとしている(言葉遣いや飲食の作法を使い分ける。特に年配者は作法に厳しいですが、最近の若者は日本同様、あまり区別していないみたいです)

 僕は劇場で大爆笑の連続でした。まぁ、いきなり「彼女」の演技がすごいですからね。少なくとも「志村けん」は越えていると思います。上手すぎです。(爆)

 ジャンルでいえば、これは「コメディー」に当たるのでしょうか?僕はちょっと分類出来ないですが、とにかくこのベクトルでは「最高」です。いろいろな作品を目にしてきましたが、これ以上の作品は見た事がありません。
 

レンタルでも良いです。
手段を選ばず見て欲しい、ペルシャたろーでした。
いゃぁ、「ぱんまる」の勉強になります。(笑)
※ぱんまるとは、主に目下の者に使うぞんざいないい方の事です。
03/07/25

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