■こんなソフトに弱い■
その



■超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか

ジャケット データ コメント
SF078-5022
年月を経て、少し黄ばんでしまいました。
発売元:パイオニア株式会社
●監督:石黒昇・河森正治●音楽:羽田健太郎●115min  都合、3バージョン存在します。1つは劇場公開そのままのバージョン。後の2つは内容が一部変わった、今回紹介するバージョンです。
 まず、劇場公開時(’84)は「モノラル」でした。最初に発売された家庭用のメディアはVHSで、当時あったβ(ベータ。ソニー開発、現在も放送局で活躍中ですが事実上敗北)の発売が無かったのは、発売元がビクター(VHS開発メーカー)だったからです。劇場公開版をそのまま収録しており、音声もモノラルでノーマル音声(まだVHSのHi-Fi技術が確立されてません。ちなみにHi-Fiビデオデッキ第1号は、β)でした。VHSのHQ(ハイ・クォリティ)技術も無かったころです。画質・音質とも、お世辞にも期待した状態とは言いがたく、この作品が大好きだった僕は、がっかりしたものでした。
 次に待望のLDが発売になります。まだLDが発売されて間も無いころで、ハードもようやく第3世代(LD-1000→LD-7000→CLD-9000)になった状態でした。どうしてもこれで見たかった僕は、購入を決意したのです。ハードで親を説得するのに苦労しましたね。最新機種の9000だとCDも聴ける、とか。(笑)後に当たり前となる「コンパチ」ですが、当時は25万円もしたのです。VHD(ビクター開発。後に消滅)にやや負けていたLDが、アニメファンを取り込んで普及率を上げる作戦に、まんまと引っかかったのです。
 そのLD版を見て驚きました。音声がステレオになっていることは知っていたのですが、「ドルビーサラウンド」収録になっていたからです。ジャケットやクレジットに表記が無いのは、正式に認可を受けなかったからだと思います。河森監督は、当初から劇場版をドルビーサラウンドにしたかったらしいのですが、予算と時間の都合で断念したとのこと。このLD版でようやく悲願が達成されたのです。画質もVHSとは雲泥の差。オープニングでマクロスの艦橋がアップになるシーンがあるのですが、アンテナと、アンテナにかかっている「線」がクッキリ見えるのです。画質を見てはじめて感動しました。そして更に劇場公開時のミスが修正してあったのです!そのミスとは、「主砲を撃った後のマクロスが、土星の衛星タイタンから発進して船体をひねる(シーン39-2)」のですが、ここが2重になっていた(連続で2回出てくる)のです。LDでは、これを正しく1回に修正してあるのです。しかし、せっかくの修正にもミスが発生します。画像を一部カットしたのに音声をカットしなかったのです!そのため、音声が画像とずれて(遅れて)しまいました。Chapter5がそうです。途中でこれはまずいと気が付いたのか、次の章で直ります。フィルムチェンジ(画面右上に黒い丸が出る)で都合が良かったのでしょうか?僕自身は、音声がアナログ(といっても、ビデオのHi-Fiよりも良い)なのを除けば、最もバランスがとれたバージョンだと思います。
 さて、月日が流れ、LD版の発売元がパイオニアからバンダイに移り、リメイクされます。最も変わった点は、劇場公開時に間に合わなく、「真っ黒」だったエンディングが、後に作られたビデオ・クリップ「フラッシュバック2012」の映像を流用して再現していることです。そんなわけで、ジャケットには幻のエンディングが復活!と書かれていますが、当時予定されていたエンディング(もっと地味なコンサートのシーンでした。)と違います。無理やり挿入したために時間の無くなったスタッフロールが早送りで読めないです。(笑)また、「音声を新たにドルビーサラウンド化!」と書いてあります。ですが、前出の様に最初にLDになった時点でサラウンド化されているため、「余計な処理」になってしまいました。新録音されたもので無く、パイオニア版が元になっていたのです。サラウンドになっているものを更にサラウンド加工しているので、かなり音声が不自然になってしまいました。せりふなどの「モノラル部分」が相対的に小さくなっていたり。(泣)サラウンド機能が無い、普通のステレオTVで見て丁度良い感じでしょうか?そして、最初のLDにあった「編集ミスの修正ミス(ややこしいですが。笑)」が直りました。画質はさすがに新マスタリングで前回より良くなっています。音声もデジタル化(CDと同スペック)されました。
 今発売しているDVD版はこれが元
になっています。DVDになって、画質は圧倒的に向上、のはずが食い足りません。解像感は同じ。赤系の色にじみが少ないことでかろうじて良いかな?という程度です。少なくとも音声はDレンジ・fレンジ共にLD版の圧勝(圧縮音声なので当たり前かも?)ですね。時間が長いのは、予告編を収録しているからです。02/11/26
BEAL-448
CAV(標準ディスク)仕様です。3枚組み5面。(泣)
発売元:(株)バンダイメディア事業部
●監督:石黒昇・河森正治●音楽:羽田健太郎●120min
BCBA-238

発売元:バンダイビジュアル株式会社
●監督:石黒昇・河森正治●音楽:羽田健太郎●120min


■機動戦士ガンダム(劇場版3作)
ジャケット データ コメント
BELL-165

パーフェクトコレクション
機動戦士ガンダム
劇場版
●監督:富野由悠季●414min  マクロス同様、これも3バージョン存在します。
 LDになった際に、「めぐりあい宇宙」のBGMや挿入歌の入るタイミングが変更されたのです。ドラマ編のレコード(劇場公開版をそのまま収録)を聞き慣れていた僕はショックを受けました。にもかかわらず、ジャケットの帯に「完全収録」の文字。監督の意向で直したのですかね?だとしたらそう書いて欲しかったです。しかしながら他の部分は完全に公開当時のものです。「限定3000枚の愛蔵ナンバー入り!?」の文字があったので慌てて買いました。お金の無い学生時代、苦しかったです。確かに右下に「1740」というシリアルらしきシールが貼ってありますが、「!?」が示す通り、後にばら売りされます。バンダイの限定は当てになりません。いいかげん、こんな商売の仕方は止めにしませんか?(泣)ビデオよりも画質・音質(劇場公開時のままモノラルですが。)共に鮮明ということもありますし、劇場版の予告はおろかプラモデルのCMも収録しています。オリジナルを見たい方は、このバージョンがお勧めです。
 DVDになって更に手が加えられます。ドルビーサラウンド(ドルビーデジタル)にするため、音声そのものを撮り直ししているのです。ところがかなりオリジナルと違ってしまったようです。亡くなってしまった声優がいることもありますが、一部のキャストが違っていたり、効果音(ビームライフルの音など)が変わってしまいました。また、オリジナルキャストでも当時と演技が違っていますので、違和感も大きいです。これだけ見ていたら特に感じないかもしれませんが。どうせDVDなのだから、他の外国映画作品の様に音声をオリジナルと新録音を選べる様に両方収録して欲しかったです。僕は、そんな理由で実は購入にはいたっていません。…すいません、本当の理由は価格の点で買っていないだけです。(笑)DVD版もお勧めです。02/11/26

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