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COBM-5056

アリス |
●キャスト:クリスティーナ・コホウトヴァー●84min |
アートアニメの大家、シュヴァンクマイエルです。コマ撮りにより、生命を与えられた無機物が演じる「不思議の国のアリス」です。
初めて見たのは96年の深夜TV映画で、それ以来LDを探すも廃盤(94年に発売)、DVDでやっと再会しました。僕の中で「アリス」といえば、この映画以上のものは無いのです。理不尽で、どこかいやらしい雰囲気に満ちています。いやらしい、というのはシュヴァンクマイエルの作風、シュールレアリズムに関係しているものといえますが、内臓をイメージさせる生物、何よりもアリス役の少女の朗かな容姿にカメラアングル!(笑)その気のない人も「いけない気持ち」を抱いてしまうと思います。いや、これこそが原作者ルイス・キャロルの視点なのか。(爆)
コマ撮りというのはその撮影法故、どうしても製作日数がかかるはずですが、よく少女の成長前に撮り終えたものです。別々に撮ったものを編集でつないでいるのならともかく、この作品では違和感なく絡んでいますからね。よほど製作前にスケジュール管理していないとできませんよ、これは。
シュールレアリズムというと癖が強い作品が多いのですが、誰に見せても評判が良かったという珍しい作品です。シュヴァンクマイエルを見るのなら、1番はじめに見ると良いでしょう。 |
COBM-5064

短篇集 |
●キャスト:ベドジフ・ガラセル/ヤン・クラウス/マリエ・ゼマノヴァー●80min |
短篇集は「フード」、「石のゲーム」、「ワイズマンとのピクニック」、「肉片の恋」、「フローラ」、「アナザー・カインド・オブ・ラブ」、「スターリン主義の死」、「プラハからのものがたり」が収録されています。
シュヴァンクマイエルに興味が出たら、その作風の秘密に迫るドキュメンタリー、プラハからのものがたりをお勧めします。実はこれで「体感していた妙な癖のある作品」がシュールレアリズムだったということを知りました。 |
COBM-5065

FAUST |
●キャスト:ペットル・ツェペック/ヤン・クラウス●97min |
FAUSTはゲーテの戯曲ファウストを題材にした、アリスに次ぐ長編です。最初、癖が強く、なかなか楽しめませんでした。が、1度最後まで見てしまうと、ああ、なるほどと理解できて、何度も見てしまうことになるのです。この監督は不思議な魅力がありますね。多分シュヴァンクマイエル作品で2番目に見やすい作品だと思います。
今回のアニメは局所に集中しているのですが、フラスコの中の生命がすさまじいですね。 |
COBM-5066

悦楽共犯者 |
●キャスト:ペトル・メイセル/イジィ・ラーブス/バルボラ・フルザノヴァー/ガブリエラ・ヴィルヘルモヴァー/パヴェル・ノヴィアナ・ヴェトリンンスカー●87min |
悦楽共犯者はもっとシュールレアリズムを強くするとこうなる、という作品。こちらも長編です。「性癖」の快楽を追求する人々のお話。それぞれ別の性癖を持っているのですが、次第にそれぞれの生活にかかわっていることが判ります。今回もアニメは局所集中です。しかし正直な話、アニメがなかったら普通の(ちょっと変わった?)作品だと思います。これぞ、アニメがあるからこそシュールレアリズムの味が出た作品、といえるでしょう。02/11/26 |
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