■もうあと1マイル■
気の向くままに書いていこうと思います。


One Ver.2012の製作 13/03/07

 2012年10月末。久しぶりとはいえ、もはや自作PCなど楽に作れるであろうと思っていたのですが、なかなか一筋縄にいかず、実用段階にいたるまで1ヶ月くらいかかってしまいました。

 時系列で発生した問題と、それに対する解決を書こうと思います。まず、Ver.2008まで使用していたケースのVFDモジュールが無用の長物と化しているのが気に入りません。いっそのこと、OSとMTV2000以外入れ替えよう、と決断したのです。

 ケースは夏ごろからデスクトップ型のケースを探していて、その候補の中からサイズ、デザイン、放熱性、強度、価格でシルバーストーンSST-LC10S-E-USB3.0を選びました。キャプチャカードはMTV2000以外にもフルHD時代に対応したものを考え、費用対効果でDC-HD1を選択。HDMIだけでなく、コンポーネント端子からも入力でき、さらにPS3などのゲーム機の信号もキャプチャできる製品です。

 必要なパーツを発注し、組み立てを開始しました。

■搭載電源のケーブル不足
…SST-LC10S-E-USB3.0はデフォルトで排気ファンが2基付属していましたが、4基追加しました。しかし購入した電源が、ケースファンやHDDの数に足りず変換・分岐ケーブルを買い足すことに。


ケース背面。左上がデフォルトの排気ファン


CPU付近のファンは薄型のものが必要


HDDを冷やすファンは92mm


CPUファンはリテール品付属のまま


ケースファンの増設は、ニッパーで切り抜くタイプ

■HDDの使い方を工夫してみよう
…最初はWindows 7 Professional 64Bitだけで運用するつもりでした。しかし、僕が愛用しているソフトで動作が確認できないものが存在しますし、XPモードはどんな感じか想像できません。手元にあるXPも残したい→デュアルブートに至りました。そして、XPを使用してきて何度再インストールしただろう?と考えたとき、HDDごとにOSを独立してインストールし、さらにRAID0(ストライピング)の録画用HDDを共有出来れば便利、と考え計4基のHDDを搭載することになったのです。

■マザーボードのRAID BIOSに入れないぞ
…さて、RAIDを構築。が、いつも使用しているUSB無線キーボードで入れず。では、と弟が有線USBキーボードを持ってきましたが、メーカーロゴが出る一瞬では間に合いません。Pause/Breakキーで画面を静止させてみたりしてもぜんぜんだめです。キーを連打!連打!連打!…マザーボードの初期不良を疑いました。

 今時ありえないと思いつつ、PS/2キーボードを接続すると、あっさり。腹が立つやら、脱力するやら。この確認動作で4時間が経過していました。その後無事にRAID0を構築。

■XPがインストールできない
…まさかマザーボード付属のRAIDコントローラが対応しないとは!原因特定に2時間を費やす。メーカーHPからダウンロードで解決。もう1台PCがないと詰むところでした。今頃XPをインストールするとは思わなかったんでしょうけど、せめて製品には一応動作するバージョンを付属させてほしかったです…。

■OSインストールしたはいいけれど
 ここで32Bit OSであるXPの「2TBの壁問題」が出てくるのです。2TBのHDDはフォーマットすると2TB未満になるので、XPで普通に読めるようになります。しかし、高速・大容量化のRAID0を組んだ2TB+2TB=4TBのHDDをXPは認識できないのです。4TBを2TB以下のパーティションで分割しても認識しません。途方にくれてしまいました。

HDD容量→ 1TB 2TB 4TB(RAID0)
パーティション→

OS↓
Windows XP Professional
32Bit
パーティション1 Windows 7 Professional
64Bit
パーティション2  
Windows XP Professional
32Bit
読める 読める 読めない 読める 読めない
Windows 7 Professional
64Bit
読めない 読める 読める 読める 読める

 しばらく考え、発想を変えてみることにしました。2TB以下のパーティションを切るのではなく、2TB以下のRAIDボリュームを複数作成したらどうだろう?↓


RAID BIOS画面

 OSを再インストール。結果、

HDD容量 1TB 2TB 4TB(RAID0)
パーティション→

OS↓
Windows XP Professional
32Bit
パーティション1 Windows 7 Professional
64Bit
パーティション2 ボリューム1 ボリューム2
Windows XP Professional
32Bit
読める 読める 読めない 読める 読める 読める
Windows 7 Professional
64Bit
読めない 読める 読める 読める 読める 読める

 やったーっ!!うまくいきました。

 今後安価な1TB以下のHDDの入手が難しくなろうとも、この方法を使えば、32Bit OSの2TBの壁問題は解決できます。3TB+3TB=6TBだろうと、2TB以下のRAIDボリュームを複数作成すればよいのですから。冗長性が心配な場合、RAID1(ミラーリング)にする手もあります。

■MTV2000がまともに動かない
…PCIバススロットのMTV2000は現在のPCI-E環境に対応せず、録画ソフトFeatherのハードウェアエンコードが動作しません。ソフトウェアエンコードでは画像が映るものの、明るくなったり暗くなったりを繰り返します。


MTV2000は長い


HDDと接触しそうだったので結束バンドをスペーサーにしました。


SATAケーブルはL型のものが必要


せっかく設置したものの、使えなかった

 また、MTV2000が刺さっていると、DC-HD1で使用する予定のキャプチャソフト、アマレコTVの動作まで阻害したので泣く泣く撤去しました。予約録画はあきらめるしかないか…、と落胆してたら、弟が趣味で作成していたプログラムを提案してきたのです。

■アマレコTVのオーバーレイとエンコード設定迷走
…フルHDをリアルタイムエンコードでき、音ずれしない設定を見つけるまで、録画再生を幾度となく繰り返しました。またアマレコTVは、XPより7の方がCPU負荷が高くなるソフトであることも判明。録画はXPで行った方がよさそう。圧縮はx264を使用することに決定。


x264でリアルタイムエンコードできる設定


スカパー!HDの録画データ
「スパイダーマン3」で9.94GBと、画質を維持しつつ、なかなかの容量に圧縮された

 DivXも試しましたが、同じ圧縮率ならx264の方が元画像に忠実に見えました。軽いのはよかったのですが。

■弟の予約録画プログラムで試行錯誤
…タスクスケジューラを利用してアマレコTVで予約録画を行うプログラムです。もともとWindows 7環境で作られていたためXPの電源管理、使用できる文字数制限などで、プログラムを幾度となく書き換えになりました。僕もアイディアを出して、MTV2000のFeatherに似た動作をするようインターフェイスなども改良。より使いやすくなりました。また、アマレコTVは2重起動するとプログラムの一部が壊れるため、2重起動防止プログラムも用意。2012年末の時点で実用になっています。レジストリも汚さず、なかなかの優れもの。

■XPスリープ(スタンバイ)復帰の不具合
…これもマザーボード付属のBIOSが不完全の原因。ASUSさん、もう少し練ったものを付属してください。さらにUSBキーボードから復帰できるよう、XPのレジストリを書き加えました。

■64Bitで32Bitよりパフォーマンス低下
…アマレコTVを含め、もともと32Bit環境で作られているソフトは、64Bit環境だとむしろパフォーマンス低下を招くことが判りました。エミュレートしているせい?現在64Bitの恩恵を受けられているのは一部写真現像ソフトのみとなっています。メインメモリの32GBも肝心の動画編集ソフトが対応していないため、宝の持ち腐れな有様。(苦)

■7のXPモードって…
…Windows 7 ProfessionalのXPモード。これが期待はずれでした。エミュレートしているわけですが、どう見てもオリジナルに及ばず、現在使用していません。

■ソフトの仕様が不可解→1TBの壁
…Photoshop 7.0は「保存」するときHDDの容量を調べにいっているらしく、それが1TBを超えていると認識しないらしいのです。なので、保存場所に毎回1TB未満のパーティションを指定しなければなりません。1度保存してしまえば1TB以上のHDDにもデータを移せます。この辺は今の大容量HDD事情に合わなくなってますね。

 組み立てからわずか2週間でこの迷走振り。しかし苦労の甲斐あって、実用レベルになったときは感激しました。


完成した内部

 完成外観はこちら


■振り出しに戻る 11/01/27

 模型とプロジェクタのために部屋を当初の設置から90度ずらして使っていたものの、不便さが目立ってきました。まず、模型が作れません。PCを使いながら、その横では組み立て、さらにその脇で塗装のために導入したL字型のガラステーブルが、すっかり未組み立てキットの置き場と化してしまいました。作業の集中化を目指した結果、メリハリがなくなり、どの作業も中途半端になってしまったのです。


2010年12月末の状態

 そして新共鳴管トルネードがハイカノンより大型化したせいで、部屋のドアが開けづらくなりました。すぐ近くに壁と材質、透過率の違うドアがあるせいで音場感が不自然になる時があります。上方に低音を吹き上げる共鳴管にとって、天井の傾斜が左右で差があるのも気になってました。


天井の傾斜。プロジェクタが見えます。対面がスクリーンとスピーカー

 そんなわけで問題点とその解決方法を2010年の秋ごろから徐々に考えていたのです。

1.模型について
 組み立てはゴミの捨てやすい出入り口付近が有利。塗装は換気の点から窓際が有利。この2つの作業は必ずしも緊密にリンクしてなくとも良い。むしろあまり近いと埃で塗装に影響が出る。

2.オーディオとプロジェクタについて
 スピーカーは前後左右で条件に差が少ないほうが有利。スクリーンは16:9のソフト視聴が増えてきたので、買い換える。100インチだと幅250cmくらい。設置は部屋の中心以外に考えられない。となるとメインスピーカーの位置は自然と決まってくる。機器はプロジェクタ→ビデオプレーヤー→CDプレーヤー→アンプ→スピーカーと一直線に部屋を通過、が良さそう。

3.PCについて
 モニタが液晶で薄型化され、場所を取るのは本体、スキャナ、プリンタ。本体はしっかりと設置できるなら、キャスターつきのラックでも良い。音声は現在、2台のPCに2台のアンプ内蔵スピーカーを使用しているが、メインオーディオと共用すると省略できるかもしれない。

 以上から、配置を当初の状態に戻したほうが良さそうだと思ったのです。


部屋ができたばかりの頃

 もうフロントプロジェクションTVはありません。スクリーンをスプリング収納式にすれば、窓が使えます。塗装用に40cm四方のキャスターつきテーブル(高さも変えられれば尚良し)を用意、エアブラシハンガーを設置すれば、1つ解決。

 映画はソファで見ないと苦しいので、ソファは残します。今あるキャスターつきテーブルは模型組み立てとPCのキーボードを共有できそう。そのままで良し。

 PC「ONE」と「TWO」「モニタ」は、キャスターつきラックで普段キャスターつきテーブルとともにソファ近くで使い、映画を見るとき壁面にどけると邪魔にならない。キャスターつきラックはないけれど、スピーカーまでついてるキャスターつきラックならMX-127AVがあるぞ!ラックにONEとスカパーHDチューナーを入れて、液晶モニタの後ろにTWOが置けます。また1つ解決。スキャナとプリンタの置き場は後で考えます。

 プロジェクタはちょうど良い棚さえあれば、DLP方式なので軽くて楽に設置できます。これも解決。


 いける、と思ったので2011年に入ってから実行に移し始めました。

 新しいスクリーンについて、以前はスプリング収納のスピードが速くてスクリーンにダメージを与えるモデルがあったそうですが、最近はゆっくりと上がるモデルも登場しているとか。検索してみると、製造は国内ではない様子。元をたどってみるとアメリカ。そうだ、良く考えるともともとプロジェクタで映画という文化はアメリカのほうが盛んなのでは。部屋も広いでしょうし。価格を調べると日本メーカーよりも1インチ辺りの価格が圧倒的に安いのです。ついでに調べて見るとプロジェクタ本体も安いのです。円高も手伝ってるとは思いますが、送料を入れても日本でプロジェクタを買うお金で、スプリング式スクリーンも買えてしまいます。これは輸入するしかない、と思いました。

 さて、そうと決まればプロジェクタ設置のための棚作りです。チャンネルサポートというアイテムを使い始めてから、棚を設置するのが楽になりました。問題は柱の位置。今までは、建築途中に計った僕の手書きのメモを頼りにねじ止めしてましたが、今度の壁は写真があれど、柱間の距離が判りません。


建設途中。ロフト方向。なぜ測っておかなかったのか。(笑)


建築途中。入り口より、出窓方向


石膏ボード貼り付け途中


もっと写真も撮っておくべきでした。建築途中が写っているのはこの4枚のみ

 そこで「壁うらセンサー内装材専用プロ用EZ3802」を購入。チャンネルサポートも1820mmと600mmを購入。床の化粧板が50mmなので、最上部は2470mmになりました。棚は今まで使ってたものを再カットして750mmに。左右2枚ずつ、4段計8枚設置できますね。新しいスクリーンも柱位置が判ったので安心です。


無事、柱の位置が判明

 いつもどおり低コストでなるべく捨てない、を目指してますが、L字型ガラステーブルは処分せざるを得ないところが辛いです。ガラスだと塗料や接着剤こぼしても、綺麗にふき取れて便利だったんですけどね。LDプレーヤもほとんど使わなくなったので、さすがに部屋からは出そうと思ってます。PS3のアップスケーリングって本当にすごかったですから。

 昨日、アメリカのとあるお店にスクリーンを注文しました。ついでにフルHDプロジェクタも。(爆)だって、送料が1つ送るには高いですし、ブルーレイのフルHDを体感したかったですし、日本のメーカーのフルHDプロジェクタが、日本の最安値より7万円も安かったんですよ!すでにプロジェクタ逆さ設置用ラックは設計、組み立て済み。後はノートラブルで届くのかどうかだけが問題だったり。


■トルネードの余波 10/08/08

 トルネードの設置で問題発生。まずは場所。左スピーカーのウーファー部が壁コンセントすぐ隣です。現在の状態では電源ケーブルがウーファーを横切ってしまいます。ウーファーは80Hz以下の再生のため、あまり影響無いかもしれませんが(人間の耳は超低音と超高音へ行くにしたがって指向性感度が鈍くなる)、精神衛生上良くありません。


電源プラグは「松下電工ホスピタルグレードWF5018」

それで横方向へケーブルを引き出せるL型ホスピタルグレードプラグへ変更しました。


電源プラグは「明工社ホスピタルグレードME7074」

 L型で有名なのはハッベルだと思います。価格差(約1,000円)ほどクォリティに差は無いと思いましたので、安い明工社製にしました。このプラグは45度ずつ8方向へケーブルが引き出せます。当初斜め45度の予定でしたが、自室のコンセントの端子間が標準2連なため、45度にするとプラグどうしがぶつかります。見た目が奇妙ですが、90度で解決。それでもホスピタルグレードだけあって、安定してます。

 プラグ組み立てで注意。このプラグは半田付け不要、ケーブルの被服を剥いてそのまま差し込む構造です。そのため、汚れた手で電気接点を触ると如実に音が変わってしまいます。僕は今回、差し込みやすくするのにケーブルを指でよじっていたのですが、指に粘着テープの糊が残っており、接触不良発生。音がやせてしまい、厚みが無くなってしまったのです。もう1度分解→アルコールで脱脂→やり直しするはめになりました。作業は綺麗な手で行いましょう。(笑)また、ケーブルは差し込んだ後ねじで締め付けますが、これもゆるいと接触が甘くなり、同様の結果をもたらす恐れがあると思います。


 さて、余波もう1点はブルーレイプレーヤーとしてPS3本体を購入しました。型番はCECH-2500Aです。本当はもっと待つつもりでしたが、トルネードの完成で我慢出来なくなってしまったのです。たぶんゲームはほとんどしないと思います。実はパイオニアのブルーレイ専用機と迷いました。おそらくDV-600AVとリモコンが共通で使えたでしょうし、価格も手ごろです。専用機にしなかったのは、DV-600AVのDVDアップスケーリングと比較してみたかったことと、BIOSアップデートで能力が飛躍的に向上する可能性があったからです。

 新しいAV機器を購入して最初にすることといえば、それは極性の把握です。


CECH-2500A「クラシック・ホワイト」の背面

 テスタで測ったところ、向かって左がホット、右がアースです。ちょっと何枚かソフトを試してみました。DV-600AV同様、映像はプロジェクタにHDMI接続、音声は光ケーブルでVRDS-25xsへ接続してます。

■PS1ゲームトゥームレイダース
 プロジェクタLVP-HC3100の誤認識は起こらず、画面いっぱいで遊べました。期待していたほど(PCによるエミュレーション比)、スムーシングの効果は見られず、むしろ動きの早いところでボケが目立つ感じです。音声はPS2を圧倒。ゴリゴリするような分厚い低音も再生。
■DVD
 アップスケーリングはDV-600AVを超えていました。音の広がりがやや少ないながら(と言っても90%くらい)、トランジェント、厚みはゲーム機とは思えないほど凄いです。…困りました。普通ならDV-600AVと入れ替えを考えるところなんですが、PS3本体はリージョンフリーではありませんし、CECH-2500AはSACD再生能力もありません。DV-600AVは共存ですね。
■ブルーレイ
 サマーウォーズしか持って無いので、全体の傾向はまだ良く判りませんが、細かい画像が猛スピードで乱れ飛ぶシーンにおいて、ブロックノイズが見られないのに感動しました。戦闘シーンの衝撃音も迫力あります。内容は僕の心鷲掴みで、本編の後立て続けにオーディオコメンタリーと、見てしまいました。気が付いたら明け方。(笑)

 PS3本体は予想以上にいいですね。電源コード自作で、まだまだ音声が良くなる可能性もあります。ただ、メガネ型コネクタは太いケーブルが使えないのが難点です。3.5スケアくらいで作ってみますか。


■サブウーファー内蔵共鳴管第2弾!F-5タイフーン 10/07/23

 F-4トルネードは我ながら良いスピーカーだと思いますが、8畳くらいの部屋で使うには大きいですし、ウーファーとのレベル合わせにバイアンプ駆動が必要です。この辺りを解決するため、なるべく無駄を省いてローコストに、ダウンサイジングしたモデルを設計してみました。

 使用ユニット(1本辺り)

■メイン:FE126En×2
■サブウーファー:FW168N×2

 FE126Enは駆動力が高く、共鳴管に向いています。更に2発で16cmユニット同等の振動版面積(134cu)を得られます。直列で16Ωとし、ユニットの一方に3.3mFのコンデンサー(フィルムタイプで、アメリカシヅキやフォステクス、トリテックなど)をパラ(平行)接続します。これにより一方が高域減衰、一方が高域強調(6kHz3dB/oct)されます。リスニング時の耳の高さに近い方をツィーターにすると良いでしょう。コンデンサーを省略しても良いかもしれませんが、同じユニット2発使用による相互干渉も減るので、コンデンサーは必須としたいと思います。接着はユニット裏にブチルゴムで。

 FW168Nは並列で4Ωとして使用。これでFE126Enとのレベル差はほぼ解消される(FE126En直列で3dB落ち、90dB。FW168N並列で6dB上がり95dB。しかしFW168Nは側面対向配置のため、4.2dB程度の上昇かも)と思います。音域は、100Hz以上をなるべく使いたくありませんが、FE126Enの特性を見る限り、130Hzくらいが良いかもしれません。

 コイルのハイカット計算式は、

 
159R(Ω)/L(mH)=f(Hz)

 FW168Nは8Ω。それを並列で使うので4Ω。インピーダンス上昇を考え、2種を候補にしました。コイルが5.6mHのとき113.6Hz。6.8mHのとき93.5Hzです。このくらいの大きさですと、やはりコア入りの物になります。トリテックのエポキシモールドタイプなら、それぞれCL-5.60、CL-6.80があります。中低音の厚み重視で5.6mHを基本としましょうか。

 システムの合成インピーダンスは3.2Ω。充分1台のアンプで駆動できます。

 ターミナルはT150(P-24)系を指定しておきます。

 折り返しの曲面は30mm厚MDFをNC加工(120×120をR120でえぐる)の上、6枚積層の物を4組。これが1番コストがかかると思います。ただ、僕の方式はウーファーを取り外すことにより、音道折り返し部へアクセスしやすいので、資金難の場合は後から追加しても良いと思います。


 
15mm厚サブロクシナ合板計3枚


 部品で注意があるところは5点。の糊しろは30mm。10はつないで使います。同じく2枚重ねになる底板は111213をつないで貼り付けます。他に「補強」というのは、裏板が弱いようなら中央に貼り付ける部品です。14151617は正面図の通りに配置、高さは他の部品に干渉しない位置で表板の裏側へ貼り付けます。


端子板はコイルを設置します。構造上、内蔵が難しいので。

 また実験要素を設計に盛り込んでみました。今度はメインユニット位置が共鳴管の端ではありません。上手くサブウーファーと相互補完してくれればよいのですが。そしてデジタル式に擬似テーパーの角度をきつくしました。全高の割りに共鳴管の音道を稼げ、低音の放射効率が上がるのでは?と踏んでます。最低共振周波数は23.7Hz。以下71.1Hz、118.5Hz、165.9Hz。

 F-5タイフーンは僕自身では当分着工できません。どなたか作られる方がおられましたら、応援しますよ!(御一報ください。笑)


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